この記事を読む時間:約 5 分
こんにちは!
BIG4勤務歴15年の会社員、こじろうです。
転職の際の大きなポイントである「年収」。年収を気にしないで転職する人はいませんよね。
基本的に、BIG4税理士法人は税理士業界としては年収が高めと言われています。
でも、「実際にどのような感じなのか」というリアルな情報は、あまり見つかりません。
私の経験から「内部事情」を公開しますと、別体系の収入となっているパートナーは別として、通常は
400万円~1500万円ぐらいの年収
となります(人によってはもう少し多いかも)。
ただし、これらの情報は私個人の経験と観測によっていますので、あくまで一例として解釈してくださいね。
また、こういうデリケートな話題というのは、税理士業界専門の転職エージェントに聞くと詳しい情報が手に入りますので、そのような専門エージェントに登録するのもおすすめです。
この記事の目次
BIG4税理士法人のポジションごとの年収は?
BIG4税理士法人は「年棒制」
本題に入る前にお伝えしますと、BIG4税理士法人の給与は「月給〇〇万円」という形ではありません。
基本的には入社時や年1回の給与更改で「年○○万円」という形で設定されます。
そして毎月の給与は、それを分割して支払われることとなります。
まあ要するに「年棒制」ですね。ボーナスについては、後で解説します。
それでは本題へ。
スタッフ・シニアスタッフの年収は?
スタッフとシニアスタッフについては、私の知る限りでは次のような給与(年棒)となります。
- スタッフ:約400万円+残業代
- シニアスタッフ:約600万円+残業代
これらは1年目のスタッフ・シニアスタッフの給与ですから、2年目、3年目となって次のポジションに近づくにつれ、高くなっていきます(評価にもよりますが)。
また、スタッフ・シニアスタッフの特徴としては「残業代が出る」ということ。
こちらの記事でもお伝えしているように残業が多いときは多いですから、私もスタッフ時代にはけっこうお金が貯まりました。
参考記事
中には「残業代が出なくなるからイヤ」という理由でマネージャーへの昇進を断っているシニアスタッフの人もいます(しかも複数)。
この人たちは社歴が長く仕事もでき、しかも一部のパートナーを「〇〇くん」と後輩扱いできるという、ある意味で事務所最強の人たちですね。
マネージャー・シニアマネージャーの年収は?
マネージャー・シニアマネージャーの給与相場は、だいたい以下のようになっています。
- マネージャー:約800~1000万円台・残業代なし
- シニアマネージャー:約1200~1500万円・残業代なし
そう、ここからは管理職ですから残業代は付かないんですね…。
マネージャーに上がったばっかりの頃は仕事内容も変わらないことが多いので「残業代のないシニア」とか言われたりします。
この辺りからは「〇年やったら昇進」という基準はないので、自分で昇進の基準を満たして上がっていかないと、給与は増えていかないこととなります。
シニアマネージャーの上はディレクターやパートナーとなりますが、こちらは別の体系となるので別記事で紹介していきたいと思います。
ボーナスはどれぐらい?
さて、以上が年棒の話ですが、ボーナスはどうなっているんでしょうか。
実はここだけの話ですが、私の入社当時、勤務していた税理士法人にはいわゆるボーナスはありませんでした。
最初のところで「年棒を分割して毎月支給」と書きましたが、実はこれ、12ではなく16で割っていたんですね。
それを毎月1つずつ払うと4つ残りますので、これを夏と冬に2つずつ支給するという「単なる年棒の分割払い」になっていました(下の図)。
そういう意味では、給与に上乗せされる本当の意味でのボーナスは(最初は)なかったです。
おっと、がっかりするのは少し待ってください。
実は入社時にはなかったものの、途中から「プロフィットシェアリング」というものが導入されました。
これは、事務所や部署の利益を従業員にも還元するもので、いわゆる「業績連動給」ですね。
ですので、現在ではボーナスは業績に応じて支給されますから、安心して下さいね。
私の記憶では、金額はそれなり(1か月分以上)をもらっていた気がします。
この辺りは法人や部署、業績(景気も?)によって変わるので何とも言えませんが、気になるからといって面接で聞くのもアレですよね(笑)。
ですので、そのような「直接聞きづらい質問」は人材エージェントを通じて事前に確認するのが良策です。
まとめ:BIG4税理士法人では年収1000万円以上への道が見えるが…
以上のようにBIG4税理士法人の給与について、関係者が書いてほしくないかもしれないことまで紹介していきました。
簡単にまとめると、次のようになります。
まとめ
- スタッフの年収は約400万円(+残業代)、シニアスタッフの年収は約600万円(+残業代)
- マネージャーの年収は約800~1000万円、シニアマネージャーの年収は約1200~1500万円で残業代はつかない
- パートナーの年収は別体系(別記事)
- 事務所や部署の利益を従業員に還元する「プロフィットシェアリング」がある法人もある
これで、だいたいの相場や感じがつかめたのではないかと思います。
今回、私はこの記事を書きながら次の2つのことを感じました。
- 比較的早く年収800万~1000万円に到達することができる
- 管理職(マネージャー)から先は、収入を伸ばすにはパートナーを目指す必要がある
BIG4では昇進が速く、未経験スタッフから6~8年でマネージャー(年収800万)に到達するケースが多いです。
さらに順調に昇進し、数年でシニアマネージャーになれば、10~12年ぐらいで年収1200万円に到達することになります。
仮に大学卒業で入社したとすれば30代半ばであり、これは一般企業などと比べるとかなり速いペースですよね(業種や職種によりますが)。
ただし2番目の点で書いたように、マネージャーから先は収入の伸びは限られていきます。
マネージャー以降は、最終的に法人の経営者であり所有者でもある「パートナー」を目指すステージ。
そこを目指さないならば、どこかの時点で一般企業に転職したり独立した方が収入は増えるかもしれません(下がる可能性もありますが)。
アメリカなど外国に行くと、これはこれで相場が違うのですが、それはまた別の記事で。
繰り返しになりますが、税理士専門の転職エージェントは、直接は聞けないような内部の情報の収集に効果的ですので、登録をおすすめします。