BIG4税理士法人の特徴

BIG4税理士法人は激務って本当?出身者がズバリお答えします

更新日:

この記事を読む時間:約 7 分

BIG4税理士法人は激務?机で倒れる女性

こんにちは!

BIG4勤務歴15年の会社員、こじろうです。

 

BIG4税理士法人への就職・転職を考えている人が必ず一度は持つであろう

「BIG4税理士法人って激務なの?」

という疑問。

あなたも色々な情報を聞いて、気になっているのではないでしょうか。

 

なんとなく噂が独り歩きした都市伝説のごとく語られている感がありますが、私が在籍した経験からは

  • ビジーシーズン(繁忙期)は超ビジー
  • それ以外は仕事や上司による

と言うことができます。

 

…と、これだけでは「当たり前の話」という感じですよね。

そこでこの記事では、実際にどんな感じなのか、具体的なお話をしていこうかと思います。

 

なお、この記事は私の個人的な経験(10年以上前…)をもとにお伝えしていますが、最新の情報などは「税理士専門の転職エージェント」に聞くことが確実ですので、登録をしてみるのがおすすめです。

BIG4への転職の第一歩

【MS-Japan】で転職相談

※無料で登録・相談できます!


BIG4税理士法人のビジーシーズン(繁忙期)は当然忙しい

BIG4税理士法人では申告の繁忙期は忙しい

3月、6月は申告シーズン

冒頭のところで「申告時期は忙しい」と書きましたが、これは税理士法人としては当然です。

全部署がそうではないですが、基本的に申告作業というのは大きなビジネスの柱ですから、申告の時期である年明けから3月、6月までは非常に忙しくなります。

特例は純粋な税務コンサルティング(再編や証券化など)をやっている部署ぐらいでしょうか。

 

仕事で家に帰れないことも

ビジー中、特に3月頃というのは、家に帰れないという場合も出てきます。

ある人(当時はシニアスタッフだったかな)は、真夜中過ぎに奥さんに

「今から帰るから」

と言ったきり机の上に崩れ落ち、そのまま朝まで寝てしまったことがありました。

奥さん、心配したでしょうね…。

 

またあるマネージャーは、仕事中に力尽きて床で寝ていたところ、翌朝やって来た清掃業者の人に死体と間違われ、ちょっとした騒ぎになっていました。

このように、ビジー中というのは「家に帰れない状態」が起こることもありました。

 

お断りしますと、これは私の在籍時の話ですので、最近は少子化や働き方改革の影響で変わってきているかもしれません。

最近の事情などについては、これらの税理士法人に直接聞くよりは転職エージェントなどを通じて聞いてみるのが、スマートな方法ですね。

BIG4への転職の第一歩

【MS-Japan】で転職相談

※無料で登録・相談できます!


ただしBIG4税理士法人の朝は遅い

朝9時には誰も来てない?

このように「夜は遅い」傾向のあるBIG4税理士法人ですが、朝も遅かったりします(笑)

朝礼があるわけではなく、バラバラと来て席について仕事をし、夜はバラバラと帰っていく、という感じの職場ですから、その辺はユルいと言えばユルいですね。

ある時など、私が朝9時に行ったら事務所が真っ暗でビックリしたことがあります。

事務の人も来てなかったんですよね…。

 

私の場合、頑張って8時前に会社に行こうとした時期もありましたが、結局忙しさに負け、

「朝はいつも10時過ぎから」

という勤務でした(笑)。

 

ただし、この辺りは周りの理解、つまりあなたに対する周りの評価に左右されますから、新人の頃からかっ飛ばすのはおすすめしません。

周りを見ながら小出しにして、既成事実を作っていきましょう(オッサンの悪知恵)。

 

BIG4税理士法人では香港時間で仕事?

このような、夜遅く朝も遅い「国内時差状態」で働いていた私たちは、よく

「うちらは香港時間で働いてるから」

なんて冗談を言っていたものでした。日本が10時でも香港はまだ9時ですからね。

 

ただ、このような状態を良く思わない人(特に上の人)というのはいるもので、ある時には

「日本時間で仕事しろ(=朝は時間通りに来い)」

通知が出たこともありました。

それに対して、「それなら日本時間で帰らせろ」みたいに反発をする人もいて面白かったですね。

 

結局、しばらくは普通の勤務時間になるのですが、またズルズルと香港時間に戻ってしまっていました。

 

季節による忙しさの違い

BIG4税理士法人の忙しさは季節によって違う?

税理士は季節労働者?

よく、「税理士は季節労働者」と言う人がいます。

これは、特に申告業務を主に行っている税理士事務所では、けっこう正解に近いのではないか、と思います(経験がないので分かりませんが)。

 

BIG4税理士法人では、もちろん申告業務も多く取り扱っていますので上のような繁忙期はありますが、個人的な経験では

「そこまで極端でもないかな」

というのが私の考えですね。

 

そこで少し、BIG4税理士法人での業務の季節的な流れを紹介していきたいと思います。

 

1月~3月

まず年が明けると、ビジーシーズンの始まりです。

通常は3が日は休みですが、中には外資系のお客さんのTax Provision(税効果会計上の税金費用等の算定)で正月の2日から駆り出されていたチームもいましたね…。

私もシニアの頃からお客さんのTax Provisionに関わっていましたが、そこまでシビアなスケジュールではなかったです。

計算の精度については、非常にきびしいお客さんもいましたが…。

 

このような決算絡みの仕事は別として、この時期は12月決算法人の法人税・消費税申告がメインとなります。

法人税は2月の申告期限が3月まで伸びますが、消費税は延長されないので、結局2月までにある程度の作業を終わらせないとならず、

「延長の意味ないじゃん(怒)」

とか思いながら仕事してましたね。

なお、このような法人税の業務だけでなく、個人相手の所得税や資産税(自営業や富裕層)などを担当してる人もいます。

私はこの辺りの分野にはあまり詳しくありませんが、最近では各法人が中小企業オーナー向けに事業を広げようとしているようですね。

先日まで日本からこちらに駐在で来ていた某税理士法人の人も、地方に行って会社オーナー向けにセミナーとかやってると言っていました。

 

4月~6月

3月で最初のビジーが終わり、4月にはつかの間の余裕が訪れ、今まで見る余裕のなかった桜も楽しめるようになります(笑)。

全社的なビジーシーズンの打ち上げとか行われるのも4月ですね。

また4月には、3月までのビジーにアルバイトやインターンの形で参加していた新卒メンバーも、正式に社員として入社してきます。

そして6月末には3月決算の法人税申告がありますので、また忙しくなっていきます。

 

例外もありますが、基本的に12月決算は外資系3月決算は日系の会社がメインとなります。

私の場合は外資系のお客さんが多かったため、3月までの時期が圧倒的に忙しかったですね。

もちろん、この辺りは人によるところが多いので、なんとも言えませんが。

 

7月~12月

年の前半が終わると、申告の時期は終わり、後半は申告以外の仕事とトレーニングの時期となります(マネージャーになるとビジー中も申告以外の仕事してますが)。

7月~8月は税理士試験があるため試験休みを取る人も多く、また仕事もスローなので事務所は静かになります。

また、税理士試験直後の説明会や一括採用などを通じ、9月からポツポツと人が入社し始めていきます。

 

この時期は、申告と関係のない仕事に取り組むことが多く、私の場合には買収案件のデューディリジェンス(企業精査)税務プランニングが多かったですね。

巡り合わせで投資ファンド関係の仕事が多かった、というのもありますが。

その他、クロスボーダー取引などで日本企業の海外進出、外国企業の日本進出のアドバイス業務なども多かったです。

 

また、9月からはトレーニングを本格的に行っていく時期になりますね。

スタッフは外国法人の課税関係や租税条約などの国際税務の基礎、再編や証券化などの専門分野の知識を蓄えていきます。

 

そして1年が終わり、1月からまたビジーシーズンがやって来ます。

 

育児などの事情があれば時短勤務制度も

BIG4税理士法人ではフレックス勤務や時短勤務も可能

BIG4に限らず、会計事務所というのは忙しいというのが相場な感じですが、育児などで長時間働けない人をサポートするために、どの法人でも「時短勤務」「フレックス勤務」制度が導入されています。

詳細は法人によって変わりますが、私の在籍していた法人では勤務時間と給与を通常の6割程度とし、「週3日勤務・残業なし」といったアレンジになっていたと記憶しています。

 

BIG4税理士法人は離職率がわりと高く、私の感覚的にはスタッフからシニアスタッフになるまでに2~3割ほどやめ、マネージャーになる頃には半分になっている、という感じになります。

これは事務所としても常に気にしている問題で、やはり人に残ってもらいたいので、育児などの事情のある人も働きやすくなるような制度が設けられているわけです。

某税理士法人では出産後も90%以上の職員が復帰している、との情報もありますので、成果があると言えますね。

 

「忙しくない」が喜べない場合もある?

ここまでのところで、BIG4税理士法人の「激務」事情について説明してきました。

確かに申告の時期は超ビジーですが、それ以外の部分では「関わる人や仕事による部分が大きい」というのが、私の結論ですね。

こればっかりは入ってみないと分かりません(部署による傾向はありますが)。

 

1つ強調したいのは、BIG4税理士法人では申告書だけを抱えているわけではなく、非常に幅広いプロジェクトが常に動いているということ。

上のランクに上がっていくにつれ、申告書の比重は減って申告以外の業務が増えていきます。その結果、「年中を通じてそれなりに忙しい」という状態になる可能性もあります。

 

でも、実は「あまり忙しくない」というのは、BIG4税理士法人では素直に喜べない場合があるんですね。

脅かすわけではありませんが、BIG4税理士法人の中では露骨に市場原理が働きます

つまり、人気のある人は仕事がどんどん来て忙しくなり、みんなが使いたがらない人は仕事が来なくて暇になる、ということなんです。

BIG4税理士法人では市場原理が働いて人気のない人は暇になる

これは、固定的なメンバーで仕事をしない「BIG4税理事務所あるある」ですね。

この点については、別の記事で改めて解説したいと思います。

 

ですので、他の人が忙しいのに自分だけ忙しくない、という状況になったら、

自分の立ち位置を考えて社内や外での市場価値を上げる努力をする必要があるかもしれません。

 

まとめ:BIG4税理士法人は忙しめだが働くメリットも大きい

BIG4税理士法人は忙しめだが働くメリットは大きい

以上のように、BIG4税理士法人の忙しさについて説明してきましたが、「なんか忙しそうだな」という印象を持ったかもしれません。

私個人としては、申告業務は忙しいものと割り切っていましたし、それ以外の業務では「ある程度忙しい」ぐらいの方が満足度がありましたね。

 

やはり、専門家としての「飯のタネ」は業務から得られる知識や経験。

自分の仕事の幅が広がる高度で複雑な業務の知識や経験が得られることは、BIG4税理士法人で働く最大のメリットです。

私の場合には現在の仕事に直結していますし、このような環境で働けたことは非常に幸運でしたね。

 

ですので、そこはむしろチャンスとして活かすぐらいの姿勢がいいかもしれません。

もちろん程度の問題であり、体や私生活が壊れるまで働くことを良しとするわけではありませんが。

世界に羽ばたく BIG4税理士法人での経験は大いに役立つ

でも、こういった内部情報ってなかなか知ることができないですよね。

だからこそ、私が経験者として書いているブログが役に立つ(自画自賛)わけですが、それでも限度があります。

今も働いているわけではないですので。

 

そのように、BIG4で働いてみたいけど内部の雰囲気や労働環境が知りたい…という場合には、税理士業界専門の転職エージェントの利用が便利です。

私も専門エージェントと話したことがありますが、私の出身法人の内情とか知っていてビックリしました(笑)。

ですので、詳しい情報は「税理士専門の転職エージェント」無料登録して仕入れるのが確実ですね。

 

専門エージェントは複数ありますが、どれも利用者が「無料で」利用できるのがとても便利。

自分の代わりに法人側と話をしてくれたり、面接では聞きにくい質問ができたり、とあなたの転職活動を300%スムーズにしてくれます。

 

本気で考えるなら、専門エージェント一択

さらに詳しい情報は、こちらの記事からどうぞ。

関連記事

【体験談】税理士の転職には「専門エージェントがおすすめ」な3つの理由

 

BIG4への転職の第一歩

【MS-Japan】で転職相談

※無料で登録・相談できます!


-BIG4税理士法人の特徴

Copyright© BIG4税理士法人転職ガイド|採用事情や特徴を出身者が解説! , 2024 All Rights Reserved.